|Lostin' World

 西暦2100年。地球に息づく全ては元の色を忘れてしまう程に穢れていた。神は密やかに粛正を企てる。有限に身を(やつ)した(とき)の中で、人は何も知らず、ただ人を愛し続ける。しかし終焉は目前に差し迫っていた……。

第00話 夢の牢獄

※本作品にはグロテスクな表現が含まれております。
 目覚めると其処は地獄同然だった。眼下に広がるのは見慣れた町並みではなく、焼き尽くされた平野と、その上に散らばる建物の残骸 、黒焦げになった屍骸。為す術もなく、道なき道を逃げ惑ったその先に、彼は苦しみから逃れる術を見つけた―――。

第01話 リセット(12月21日)

「本来、季節は四つ存在していました」
 12月の気だるい熱と、耳障りな蝉の不協和音とが相まって思考力が奪われて行く。
「……それが、2023年の夏から狂い始めたのです」

第02話 愛しさ(12月22日)

 変わり行く世界に取り残されたみたいな、二人の関係。この先ずっと変わらないと思っていたけれど、これまでだって変わっていたのだということに、今更になって気付く。
 空の向こうでは虹が二人を繋ぐよう、色彩豊かに架かっていた。

第03話 素直で居たい(12月23日)

 夜、眠ってしまった達也に宛て、残した留守番電話サービスへのメッセージは、もうすぐ消えてなくなる世界に、永劫に続く時を信じて疑わずに向けた、ささやかな希望だった。

第04話 思い出に変わる時(12月24日)

 これまでだってそうだったのだから、これからもそう在り続けるだろうなんて絵空事を思い描くのは、永遠に憧れながら、一瞬にも満たない生しか与えられていない矮小な存在だけだと思う。だけど確かに、世界は収束の兆しを見せている。
 なら最後は、せめてこの大切な人と。

第05話 消え行く世界(12月25日)

 ※本作品にはグロテスクな表現が含まれております。
 もうきっと、何も残っていない。

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